命が担保”との批判を浴びる中、大手サラ金各社は「サラ金保険」を続々とやめた。これまで自殺率を聞いても回答を拒否してきた各社は、金融庁が発表した“サラ金死”を疑われかねない調査結果に慌てた模様だが、金融庁資料には肝心の自殺者数や顧客数に対する自殺率は出てこない。やむを得ず推 定で試算したところ、アコム、アイフル、武富士だけで年間2,000人前後が自殺している可能性が浮かび上がった。顧客10万人あたりの自殺者は100人 に迫り、全国平均の2〜4倍と高い水準だ。
「“命が担保”を一番引き受けたのは明治安田生命」にて伝えたが、消費者信用団体生命保険(サラ金保険)がいいか悪いかということより、関心は「自殺の実態」にあった。金融庁は「これ以上の調査は難しい」と幕引きモード。今回は「サラ金死」の実態に迫る。
◇自殺数はサラ金各社ともに「公表していない」と回答拒否
生保各社の約款には、共通して次のように書かれている。
第14条(請求手続)
【1】保険金の支払事由が生じたときには、保険契約者また保険金受取人はすみやかに当会社に通知してください。
【2】保険金受取人は、当会社に次の書類を提出して保険金を請求してください。
(1)死亡保険金
1・死亡保険金支払い請求書
2・被保険者についての医師の死亡診断書または死体検案書
3・被保険者の死亡事実の記載のある住民票
4・被保険者の過去一定期間の債務の状況を示す書類
(略)
約款にはさらに「1年以内の自殺」「戦争その他の変乱」の場合には保険金は支払われないとある。
保険請求の際に、死亡診断書なり死体検案書で死因を確認しているということだから、サラ金会社と保険会社は死因を把握しているはずだ。特に自殺については確認する必要がある。
先に述べたとおり、保険の記録を調べれば自殺者が何人いたのかがわかる仕組みなのだ。
◇金融庁の発表資料からもわからない自殺率
途方に暮れていたところへ現れた手がかりが、金融庁が6月から10月にかけて明らかにしたサラ金保険の調査結果である。
「お客さま」に対しては傲慢なサラ金会社も、監督官庁には弱い。何を聞いても無視されていたサラ金が、当局の問い合わせには慌てて回答しているわけだ。想像するだけで愉快である。
金融庁もやればできるじゃないか。たのもしい気もするが、よく考えればこれまでサラ金がすき放題の横暴をしてこられたのは金融庁の「監督」が甘かったためだ。
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